

抗酸化作用について触れる前に、まず活性酸素についてお話しておきたいと思います。
活性酸素とは、体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になったもの をいいます。
私たちは生きる上で酸素を必要としていますが、呼吸をして取り込んだ酸素の数%ほどが活性酸素に変化します。
この活性酸素は、ウイルスや細菌などの病原体とたたかってくれる役割があります。
しかし、過剰になると細胞を傷つけてしまうという厄介者でもあります。
細胞が傷つくことで、内蔵や皮膚、骨などあらゆる組織にダメージを与え、老化、がん、生活習慣病などの原因となります。




活性酸素を予防するために重要なのが、体内で抗酸化作用のある物質を増やすこと。
つまり、抗酸化力を高めることです!
具体的には、活性酸素の発生を抑制したり、活性酸素によってダメージを受けた細胞の修復・再生を促します。

この抗酸化力は生まれた時から潜在的に備わってはいますが、加齢によって次第に衰えていきます。
したがって、食事から抗酸化作用のある物質を積極的に取り入れることが重要になってきます。

抗酸化力を高める栄養素として、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールとカロテノイドが挙げられます。
ポリフェノールには、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニン、ゴマのセサミン、緑茶のカテキンやタンニンなどがあります。
カロテノイドは、緑黄色野菜や果物など多くの食品に含まれるβ-カロテン、β-クリプトキサンチン、リコピンなどがあります。
ポリフェノールやカロテノイドは近年注目されている成分でもありますので、次回以降の回でもっと詳しくお伝えしていきたいと思います。
積極的に食べるように心がけましょう!
